【HFNC(ネーザルハイフロー)】管理方法や観察ポイントを解説!

看護News

HFNCの機器の管理方法や観察ポイント知っていますか?

機器の管理って苦手なのよね。

臨床工学技士さんに任せっきりでしょうか?

看護師も最低限知っておく必要がありますよ!

初心者にもわかりやすくお願いします!

HFNCの機器

機器のタイプは主に3つです。

  • ブレンダー方式
  • 加温加湿器一体型
  • NPPV、人工呼吸器

全てのタイプで酸素配管と電源への接続が必要です。

一部、圧縮空気配管への接続が必要なタイプがあります。

そのため、全ての機器で酸素配管と電源が確保できない病室では使用することができません。

圧縮空気配管を使用するタイプの場合は、病室に配管があるか確認しておきます。

ブレンダー方式(機械式)                          

酸素と空気を混合して吸入酸素濃度(FIO₂)と流量を設定できます。

比較的安価ですが、アラーム機能がほとんどないこに注意が必要です。

「空気-酸素式ブレンダー」と「ベンチュリー型ブレンダー」の2つがあります。

空気-酸素式ブレンダー

空気‐酸素ブレンダー ハイフロー用|イワキ株式会社

特徴はこちらです。

  • 圧縮空気配管と酸素配管、電源を使用
  • 加温加湿器に電源接続
  • FIO₂と流量を別々に設定できる
  • 製品例:OA2080

空気-酸素式ブレンダーのみ、圧縮空気配管が必要です。

使用する場合は、病室に圧縮空気配管がないか確認しておきましょう。

ベンチュリー型ブレンダー

ハイフローセラピー MaxVenturi | カフベンテック株式会社

特徴はこちらです。

  • 酸素配管と電源を使用
  • 加温加湿器に電源接続
  • 流量を変えるとFIO₂も変わるため、先に流量を設定してからFIO₂を調整
  • 空気取り込み口からの音が大きく、快適性に欠ける
  • 製品例:MaxVenturi®(マックスベンチュリ)

酸素配管のみで利用が可能です。

流量・FIO₂の設定に煩雑さがあり、作動音も大きいので少し扱いにくいですね。

加温加湿器一体型(電子制御式)

AIRVO™ 2 加温加湿器搭載型フロージェネレーター | Fisher & Paykel Healthcare

特徴はこちらです。

  • 酸素配管と電源を使用
  • ブロアーと加温加湿器が一体化
  • 本体のみで各設定が可能
  • アラーム機能が充実
  • 製品例:AIRVO2(エアボツー)

ブロアーと加温加湿器が一体となっており、流量、吸入酸素濃度、温度を一貫して管理することができるHFNC専用機です。

使い勝手がよく、音も静かです。

現時点で主流の機器ではないでしょうか。

ブレンダー方式、加温加湿器一体型では一部を除いてバッテリー非搭載です。

必ず非常電源に接続しておきましょう。

NPPV、人工呼吸器

汎用人工呼吸器(サーボベンチレータシステム) SERVO-U | フクダ電子 (fukuda.co.jp)

NPPV、人工呼吸器の機能を使ってHFNCを行うことができます。

特徴はこちらです。

  • IPPV、NPPV、HFNCを一貫して行うことができる
  • アラーム機能が充実している
  • バッテリーが搭載されている

病態に合わせてIPPV、NPPV、HFNCといった治療方法の切り替えができるところがいいですね。

また、バッテリー搭載なので装着したまま移動することもできます。

HFNCのセッティングポイント

HFNCの準備に不可欠なポイントをお伝えします。

配管(アウトレット)

配管がない病室では使用できません。

酸素配管のみで使用できるタイプと酸素配管・圧縮空気配管の両方が必要なタイプの2つがあります。

※詳細は前項参照

電源

ほとんどの機器にバッテリーが搭載されていません。

停電など電力が断たれた場合には動作が停止します。

必ず無停電非常電源(緑色)もしくは特別非常電源(赤色)に接続し、停電等があった場合には動作確認をします。

加温加湿器

温度37℃、相対湿度100%を目標に設定します。

加温加湿による患者の不快感、蛇管内の過剰な結露といった問題が生じた場合、温度や室内環境調整で対応します。

プロング

鼻腔面積の50%程度のサイズを選択します。

プロングと鼻腔の間に隙間が空いていることを確認します。

また、プロングが外れないようにヘッドストラップ、クリップを活用します。

「プロング」は鼻に入れる部分のことですね。

HFNCの確認・観察ポイント

HFNCの看護をする上で、超重要なポイントを解説します。   

アドバンスケアプランニング(ACP)の確認

前提として、呼吸状態増悪時の方針を確認しておく必要があります。

そもそもHFNC装着の希望があるのか、HFNCが上手くいかなかったときに挿管下人工呼吸管理の希望があるのか、など本人・家族へ意思決定支援を行いましょう。

特に「IPPVまで行うか」「NPPVまで行うか」という点が重要ですね。

患者・家族の意思に沿った治療ができるように支援が必要ね。

呼吸状態の観察

Sztrymfらによると、急性呼吸不全患者にHFNCを用いた研究で、挿管に至った患者はHFNC開始後の呼吸数の増加、酸素化の低下、および胸腹部非同期が改善されなかったとの報告があります。

つまり、呼吸数、酸素化(SpO2)、呼吸様式の観察が重要です。

HFNCの効果を適切に得ることができているかを確認

呼吸状態以外にも大切な観察ポイントがあります。

  • 回路やカニュラが外れていないか
  • MDRPUは発生していないか
  • 加温加湿器の設定温度は適切か
  • 滅菌蒸留水は空になっていないか 

忘れずに確認してください。

まとめ

HFNCの管理方法や観察ポイントを解説しました。

機器のところは少し難しかったけど

大切な学びがたくさんあったわね。

自施設にはどの機器があるのか

確認しておいてください!

すぐ確認しよう!

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